前回まで、IB(国際バカロレア)の「未来のコンピテンシー」の初期セットに挙げられたそれぞれのコンピテンシーを紹介してきました。今回は、それらのまとめです。

IB(国際バカロレア)の「未来のコンピテンシー」(初期セット)

以前ご紹介したとおり、IBは、「教育の未来においては、生徒が成長するために必要な主要コンピテンシーに焦点を当て、テクノロジーによって置き換えられにくい人間固有の資質(human qualities)を育むことが求められる」との想定のもと、それら主要コンピテンシーについて研究しています。IBはこれを、「未来のコンピテンシー」(Competencies in the future)と呼んでいます

IBの「未来のコンピテンシー」の初期セット

本ブログ執筆時点(2025年10月)で暫定的に挙げられている主要コンピテンシーは、次のとおりです。(まだ調査研究は続いていますので、あくまで暫定的なもの(初期セット initial set)です。)

  • 分析的思考(Analytical thinking)
  • 創造的思考(Creative thinking)
  • 批判的思考(Critical thinking)
  • 倫理的思考(Ethical thinking)
  • 異文化理解(Intercultural understanding)
  • 生徒の主体性(Student agency)

所感

IBによる研究の特徴は、特定の国や地域の生徒を対象にするのではなく、様々な文化的背景をもつ世界中の生徒に共通して適用できる内容を目標としていることだと思いました。そのことは、例えば「倫理的思考」に関する説明の工夫によく表れていると思います。(説明がわかりやすいです。)

また、IBは、どの国にも属さない民間の団体ですので、特定の国や地域の政策目的や理念にとらわれず、純粋に生徒のことを考え、かつ、グローバルな視野で意思決定を行うことができる立場にあると思います。

これまで紹介してきた主要コンピテンシーは、あくまでこのブログの執筆時点(2025年10月)のものであり、今後他のものが追加されていくことが予想されます。たとえば「コミュニケーション」や「協働」が追加され、それらに関する調査研究の報告を読めたらいいな、と個人的に期待しています。

元塾 藤本豪