前回は、「P21 フレームワーク」の全体的な概要を紹介しました。今回から、各項目の内容を説明していきます。今回は、「主要な教科及び21世紀のテーマ」における各項目を紹介します。

「主要な教科及び21世紀のテーマ」

「主要な教科及び21世紀のテーマ」(CORE SUBJECTS AND 21st CENTURY THEMES)における各項目の内容は、以下のとおりです。

(以下の記述は、https://files.eric.ed.gov/fulltext/ED519462.pdfの内容から抜粋して和訳したものです。)

グローバル意識(Global Awareness)

  • 21世紀のスキルを活用し、地球規模の課題を理解し取り組む
  • 個人的な場面、職場、地域社会において、相互尊重と開かれた対話の精神のもと、多様な文化、宗教、生活様式をもつ人々から学び、協働して取り組む
  • 英語以外の言語の使用を含め、他国や他文化を理解する

金融、経済、ビジネス、アントレプレナーシップのリテラシー(Financial, Economic, Business and Entrepreneurial Literacy)

  • 個人の経済的選択を適切に行う方法を理解する
  • 経済が社会において果たす役割を理解する
  • アントレプレナーシップを活用し、職場の生産性向上とキャリアの選択肢拡大を図る

市民リテラシー(Civic Literacy)

  • 市民生活に効果的に参加するために、情報を得る方法を知り、政府のプロセスを理解する
  • 地方、州、国、そして世界レベルで市民としての権利と義務を行使する
  • 市民の決定が地域と世界に与える影響を理解する

健康リテラシー(Health Literacy)

  • 基本的な健康情報とサービスを集め、解釈し、理解し、かつ、健康増進につながる方法でそれらを活用する
  • 適切な食事、栄養摂取、運動、リスク回避、ストレス軽減を含む、身体的・精神的健康維持のための予防策を理解する
  • 入手可能な情報に基づいて、健康に関する適切な判断を下す
  • 個人および家族の健康目標を設定し、その達成状況を管理する
  • 国内および国際的な公衆衛生と安全に関する問題を理解する

環境リテラシー(Environmental Literacy)

  • 環境と、それに影響を与える状況や条件、特に大気、気候、土地、食料、エネルギー、水、生態系に関する知識と理解を示す
  • 社会の自然界への影響(例:人口増加、人口動態、資源消費率など)に関する知識と理解を示す
  • 環境問題を調査・分析し、効果的な解決策について正確な結論を導き出す
  • 環境課題への対応に向け、個人および集団として行動する(例:国際的な活動への参加、環境問題への行動を促す解決策の設計)

所感

P21フレームワークは、米国の、しかも大企業が関与して作成されたコンピテンシーの枠組みであるため、「経済偏重の内容なのでは」という先入観を持っていましたが、実際に中身を見ると、「市民リテラシー」や「環境」が入っていて安心しました。

各項目の内容は、これまでこのブログで紹介してきた国・地域・団体の主要コンピテンシーの説明と比較して、基本的なものであり特別感はないものの、その代わり安心感と信頼感のある内容との印象を受けました。

次回に続きます。

元塾 藤本豪