4番目に、「協働」(Collaboration)の定義及び内容についてご紹介します。

(出典は、カナダのCouncil of Ministers of Education(教育担当大臣協議会)による"PAN-CANADIAN GLOBAL COMPETENCIES BACKGROUNDER"です。)

「協働」の定義

「協働」の定義は、次のとおりです。

「協働は、チームにおいて効果的かつ倫理的に参加するために必要な、認知的(思考や推論(reasoning)を含む)、対人的(interpersonal)、内面的(intrapersonal)なコンピテンシーの相互作用(interplay)を伴う。物理的および仮想的な環境において知識、意味、内容を共同で構築(co-construct)し、他者から、また他者と共に学ぶために、多様な状況、役割、集団、視点において、ますます高まる汎用性及び深い技能(skill)が適用される。」

(藤本)「協働」(collaboration)と一口に言っても、他の人と協力して何かをするには、自分で頭を使うこと、対人関係をうまくやること、自分をコントロールすることなど、いろいろなことが含まれます。なので、認知的、対人的、内面的な能力の相互作用を伴うと言っているわけですね。

「協働」に含まれる要素

「協働」には、以下の要素が含まれます。

• チームに参加し、前向きで(positive)敬意ある(respectful)関係を築き、信頼を育み(develop trust)、協力的に(cooperatively)誠実に(with integrity)行動する

• 他者の学び(learning of others)から学び、他者の学びに貢献する

• 知識、意味、内容を共同で構築する(co-construct)

• チーム内で様々な役割を担う

• 慎重(sensitive)かつ建設的な方法で、意見の相違(disagreements)に対処(address)し、対立(conflicts)を解決(manage)する

• 様々なコミュニティやグループとネットワークを構築する

• 多様な視点を尊重し、先住民の学び方を含む異なる知識の源(sources of knowledge)を認識する

• 他者と協働するために、多様なテクノロジーを適切に活用する

(藤本)一番初めに、「前向きで」「敬意ある」関係を築くということが書かれています。これが「協働」の最も重要な基礎ですね。次に、その下に書かれている、「他者の学びから学ぶ」「他者の学びに貢献する」という部分が、個人的に印象に残りました。他の人との協働の中で、自分が学び、他の人の学びも助ける、ということですね。協働の中で学び合うという意識が大切ということです。

「協働」に関する生徒の活動

上記の内容を生徒の活動について当てはめると、以下のとおりです。

• 生徒は、チームに参加し、前向きで(positive)敬意ある(respectful)関係を築き、信頼を育み(develop trust)、誠実(with integrity)かつ協力的に(cooperatively)行動する。

• 生徒は、知識、意味、内容を共同で構築する(co-construct)ことで、互いの学びから学び、また互いの学びに貢献する。

• 生徒はチーム内で様々な役割を担い、多様な視点を尊重し、先住民の学び方を含む異なる知識の源(sources of knowledge)を認識する。

• 生徒は、慎重(sensitive)かつ建設的な方法で、意見の相違(disagreements)に対処(address)し、対立(conflicts)を解決(manage)する。

• 生徒は様々なコミュニティやグループとネットワークを構築し、他者と協働するために多様なテクノロジーを適切に活用する。

所感

「協働」自体は、比較的わかりやすい概念のように思います。個人的に重要なポイントだと思ったのは、以下の点です。

・ 一番初めに、「前向きで」「敬意ある」関係を築くということが書かれている

・ 互いの学びから学ぶこと、および、互いの学びに貢献することが挙げられている

・ 多様な視点を尊重すること、および、慎重かつ建設的な方法で意見の相違や対立に対処することが書かれている

・ テクノロジーの活用が含まれている

次回に続きます。

元塾 藤本豪