前回まで、「P21 フレームワーク」のそれぞれの項目を紹介してきました。今回は、まとめです。

P21 フレームワークの各項目
もう一度整理すると、米国の「P21 フレームワーク」は、以下のように構成されています。
https://files.eric.ed.gov/fulltext/ED519462.pdf
中心に「主要な教科及び21世紀のテーマ」(CORE SUBJECTS AND 21st CENTURY THEMES)があり、その周りに、次のものがあります。
「学びとイノベーションのスキル」(LEARNING AND INNOVATION SKILLS)
「情報、メディア、テクノロジーのスキル」(INFORMATION, MEDIA AND TECHNOLOGY SKILLS)
「生活と仕事のスキル」(LIFE AND CAREER SKILLS)
「主要な教科及び21世紀のテーマ」
主要な教科
- 外国語
- 芸術
- 数学
- 経済学
- 科学
- 地理
- 歴史
- 政府と公民
21世紀のテーマ
- グローバル意識(Global Awareness)
- 金融、経済、ビジネス、アントレプレナーシップのリテラシー(Financial, Economic, Business and Entrepreneurial Literacy)
- 市民リテラシー(Civic Literacy)
- 健康リテラシー(Health Literacy )
- 環境(Environmental Literacy)
「学びとイノベーションのスキル」
- 創造性とイノベーション(CREATIVITY AND INNOVATION)
- 批判的思考と問題解決(CRITICAL THINKING AND PROBLEM SOLVING)
- コミュニケーションと協働(COMMUNICATION AND COLLABORATION)
「情報、メディア、テクノロジーのスキル」
- 情報リテラシー(INFORMATION LITERACY)
- メディアリテラシー(MEDIA LITERACY)
- ICTリテラシー(ICT (Information, Communications and Technology) LITERACY)
「生活と仕事のスキル」
- 柔軟性と適応能力(FLEXIBILITY AND ADAPTABILITY)
- 自主性と自己管理能力(INITIATIVE AND SELF-DIRECTION)
- 社会的スキルと異文化能力(SOCIAL AND CROSS-CULTURAL SKILLS)
- 生産性と責任感(PRODUCTIVITY AND ACCOUNTABILITY)
- リーダーシップと責任(LEADERSHIP AND RESPONSIBILITY)
小括
他の国・地域との比較におけるP21フレームワークの特徴は、「仕事のスキル」を独立の項目として取り上げている点と、情報・テクノロジー関連のスキルと仕事のスキルの部分が充実している点だと思います。P21フレームワークには、その作成に巨大テック企業(Apple、Cisco、Dell、Microsoft、SAP)が関与しており、そのことの表れだと思います。
他方で、P21フレームワークは、ビジネス偏重・経済偏重の内容にはなっておらず、「市民リテラシー」や「環境」に関する項目もきちんと入っています。P21フレームワークの作成には、全米教育教会(NEA)、米国教育省(Department of Education)が関与しており、そういった教育機関・団体と企業との協働が上手になされた結果、バランスのとれた内容になっているのだと考えられます。
巨大テック企業の知見と教育機関・団体の考えの融合であるP21フレームワークは、ユニークかつ参考になる内容のものであると、個人的に思いました。
元塾 藤本豪


