前回は、「P21 フレームワーク」の「学びとイノベーションのスキル」における各項目を紹介しました。今回は、「情報、メディア、テクノロジーのスキル」における各項目を説明します。

情報、メディア、テクノロジーのスキルの重要性
「情報、メディア、テクノロジーのスキル」における各項目の内容を紹介する前に、その前文を紹介します。
(以下の記述は、https://files.eric.ed.gov/fulltext/ED519462.pdfの内容から抜粋して和訳したものです。)
「21世紀の人々は、テクノロジーとメディアが浸透した環境(a technology and media-suffused environment)で生活している。その特徴は次の通りである。1) 豊富な情報へのアクセス、2) 技術ツールの急速な変化、3) 前例のない規模での協働と個人の貢献が可能であること。
21世紀において効果的に活動するためには、市民や働き手は、情報・メディア・テクノロジーに関連する多様な機能的・批判的思考力を発揮(exhibit)できなければならない。」
「情報、メディア、テクノロジーのスキル」における各項目
続いて、「情報、メディア、テクノロジーのスキル」における各項目の内容を紹介します。
情報リテラシー(INFORMATION LITERACY)
情報へのアクセスと評価
- 効率的(時間)かつ効果的(情報源)に情報にアクセスする
- 批判的かつ適切に(competently)情報を評価する
情報の活用と管理
- 課題や問題に対して、情報を正確かつ創造的に活用する
- 多様な情報源からの情報の流れを管理する
- 情報のアクセスと利用に関する倫理的・法的問題の基本的な理解を適用する
メディアリテラシー(MEDIA LITERACY)
メディアを分析する
- メディアメッセージがどのように、なぜ構築されるのか、またその目的を理解する
- 個人がメッセージをどのように異なって解釈するか、価値観や視点がどのように包含または排除されるか、メディアが信念や行動にどのように影響しうるかを検証する
- メディアへのアクセスと利用を取り巻く倫理的・法的問題に関する基本的な理解を適用する
メディア製品(media products)を制作する
- 最も適切なメディア制作ツール、特性、慣行を理解し活用する
- 多様な多文化環境において、最も適切な表現と解釈を理解し効果的に活用する
ICTリテラシー(ICT (Information, Communications and Technology) LITERACY)
テクノロジーを効果的に活用する
- 情報を調査・整理・評価・伝達するためのツールとしてテクノロジーを利用する
- デジタル技術(コンピュータ、PDA、メディアプレーヤー、GPSなど)、通信・ネットワークツール、ソーシャルネットワークを適切に活用し、情報へのアクセス、管理、統合、評価、創造を行い、知識経済において成功する(successfully function)
- 情報技術へのアクセスと利用を取り巻く倫理的・法的問題に関する基本的な理解を適用する
所感
21世紀は前例のない規模での協働と個人の貢献が可能となっているという指摘は、なるほどと思いました。
また、情報やメディアに対する批判的な評価が強調されているのが印象的でした。とくに、「メディアメッセージがどのように、なぜ構築されるのか、またその目的を理解する」、「個人がメッセージをどのように異なって解釈するか、価値観や視点がどのように包含または排除されるか、メディアが信念や行動にどのように影響しうるかを検証する」という部分は、踏み込んだ批判的検討が授業の中で行われるのであろうと思わせる内容です。
P21に限りませんが、欧米の教育には、メディアの批判的検討が結構組み込まれているように思います。日本では、情報の授業で少し扱うぐらいでしょうか。この点はわりと差があるのではと個人的に思っているところです。
次回に続きます。
元塾 藤本豪


