前回に続き、一つ一つのコンピテンシーの意味内容を見ていきます。
今回は、問題解決(Problem Solving)についてです。

問題解決を主要コンピテンシーとして定めている国・地域・組織
このブログで取り上げた17の国、地域、組織のうち、コンピテンシーの一つとして問題解決(Problem Solving)を挙げているのは、カナダ、米国(P21 Framework)、台湾、ケニア、ブラジル、インドです。
それ以外の国も、コンピテンシーの一つとして挙げていないだけで、問題解決の力が重要であることは当然認識していると思われます。
カナダ
カナダでは、問題解決(Problem Solving)について、次のとおり定めています。
(このブログで以前に「批判的思考」と併せて紹介しましたが、そこから「批判的思考」の部分を削除して載せます。)
問題解決(Problem Solving)
「問題解決」の定義は、次のとおりです。
「問題解決とは、情報の収集、処理、分析、解釈を通じて複雑な課題(issues)や問題(problems)に取り組むことを指す。問題を理解し解決するための認知プロセスに従事する能力には、建設的で内省的な(reflective)市民として自分の可能性を発揮(achieve one’s potential)しようとする意欲(willingness)も含まれる。学習は、意味のある(meaningful)、現実の世界(real-world)での、本物の(authentic)経験の中でなされることによって、深められる。」
「問題解決」は、次の要素を含みます。
- 意味のある(meaningful)、現実の(real-life)、複雑な問題(problems)を解決する
- 問題に対処するための具体的な手段を講じる
- プロジェクトを設計し管理する
- 問題解決のための探究プロセスに取り組む
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米国(P21 Framework)
米国(P21 Framework)では、問題解決(Problem Solving)について、次のとおり定めています。
問題解決(Problem Solving)
- 従来型(conventional)および革新的な(innovative)方法の両方で、様々な種類の未知の問題(non-familiar problems)を解決する
- 様々な考え方(points of view)を明確にしてより良い解決へと導く、重要な質問をつくり出し(identify)、投げかける(ask)
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https://files.eric.ed.gov/fulltext/ED519462.pdf
台湾
台湾では、システム思考と問題解決(系統思考與解決問題)について、次のとおり定めています。
システム思考と問題解決(系統思考與解決問題)
問題の理解、思辨分析、推論批判といった体系的な思考とメタ思考の能力を備え、行動と振り返りを通じて生活や生命の問題を効果的に処理し解決すること。
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ブラジル
ブラジルでは、問題解決について、次のとおり定めています。
問題解決
知的探究心を鍛え、調査、考察、批判的分析、想像力、創造力など、科学的なアプローチを用いて、原因を調査し、仮説を立て、検証し、問題を設定、解決し、さまざまな分野の知識に基づいて(技術的なものも含む)解決策を創出します。
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https://www.gov.br/mec/pt-br/escola-em-tempo-integral/BNCC_EI_EF_110518_versaofinal.pdf
所感
いずれも、現実のさまざまな問題について解決方法を考え、実際に解決する力ととらえています。テスト問題ではなく現実の問題をターゲットとしていること、考えるだけでなく解決するための行動も含んでいることが、重要なポイントだと思います。
米国(P21)の、従来型および革新的な方法の両方で解決するというのと、重要な質問をつくりだし投げかけるというのが、興味深いと思いました。
次回に続きます。
元塾 藤本豪


