前回に続き、基本スキル(The basic skills)について、ノルウェーの教育訓練庁の説明を紹介します。

基本スキル(The basic skills)
基本スキル(The basic skills)について、ノルウェー教育訓練庁は、以下のとおり説明しています。
(ノルウェー教育訓練庁のウェブサイト上の説明から一部を省略して紹介します。)
「学校は、学習過程全体を通じて、生徒の5つの基本スキルの発達を促進し(facilitate)、支援します。
カリキュラムでは、五つの基本スキルを定義しています。読解(reading)、文章作成(writing)、数的リテラシー(numeracy)、口頭表現(oral skills)、デジタルスキル(digital skills)です。これらの技能は、各教科における能力の一部であり、それらを学び理解するための必要な道具です。また、各生徒のアイデンティティと社会的関係を発達させ、教育、仕事、社会生活に参加する能力を育む上でも重要です。
基本スキルの育成は、学習過程全体を通じて重要です。例えば、読み書きを初めて学ぶ段階から、高度な専門分野のテキストを読む能力を獲得する段階に至るまで、継続的な進展(continuous progression)が見られます。
教育および訓練において、基本スキルは、相互に関連づけられ、しかも教科横断的に考慮されなければなりません。基本スキルは全ての教科に組み込まれていますが、5つのスキル育成における各教科の役割は異なります。特定の教科がより大きな責任を担う場合もあります。したがって、教科の能力の向上は、教科カリキュラムに規定された教科スキル(subject skills)の発展に沿って進められなければなりません。全ての教科の教師は、基本スキルの習得に向けた生徒の取り組みを支援しなければなりません。」
所感
5つの基本スキル
他の国を見ると、基本スキル(又は基本的なコンピテンシー)として「リテラシー(literacy)、数的リテラシー(numeracy)、ICTスキル(ICT skill)」の3つを挙げるところが比較的多いですが、ノルウェーは、読解、文章作成、数的リテラシー、口頭表現、デジタルスキルという5つの基本スキルを挙げています。つまり、「リテラシー」を「読解」「文章作成」「口頭表現」の3つに分けているわけです。それだけこの3つを重視しているということですね。「口頭表現」が「読解」や「文章作成」と並んで重視されているのは、個人的にうらやましいと思いました。
アイデンティティとの関係
5つの基本スキルは「各生徒のアイデンティティと社会的関係を発達させ、教育、仕事、社会生活に参加する能力を育む上でも重要です」と書かれています。ここでも、ノルウェーの教育においてアイデンティティの発達が重視されていることがわかります。
次回に続きます。
元塾 藤本豪


